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リコール 一番長かった6月 10 

 ぼやっとしているうちに7月下旬にさしかかってしまいました。

【リコールCM】

TV放映枠がとれたところで、次は素材(CM放映する画像、動画)づくりです。
当時はP工業やM電器産業がリコールCMを多量に投下していた時期です。特にM電器産業は、石油ファンヒーターの事故の初期対応で評判を落としたあと、リコールCMの大量投下と対象製品の買取による回収で一気に評判を挽回していました。そのリコールCMはD社やH社が関わっているのですが、広告代理店では既にそのパターンが「成功パターン」として商品化(?)されていました。コンテの打ち合わせでは「P工業パターンとM電器パターンとどちらにしますか」といったプレゼンでしたから。15秒または30秒で「大切なお知らせ」で「事故の危険性」と「フリーダイヤル」そしてなにより「お詫び」を伝えなければならないのですが、確かによくできているものだと苦笑交じりに感心したものです。

リコールCMは記者会見のあと、7月中旬から下旬にかけて2週間、全国で都合3900回弱放映されました。
効果はというと、やはりコールセンターへの入電は確実に増え(CM放映に備えて増員していましたが)、8月までの1ヶ月半で捕捉率をかなり上げることができました。TVCMの力は侮れないものだと実感しました。(今はちょっと疑問ですが)

それにひきかえ、新聞紙上でのリコール広告はかけた費用の割には、という状況でした。なぜなら改正消安法施行のあと、やたらとリコールなり製品自主回収の広告が増え、それこそ社会面の半分はリコール広告で埋まる日もあったぐらいですから「埋もれてしまった」「印象に残らない」状況になってしまったわけです。全国紙や有力地方紙全部に掲載すれば最低でも数千万円かかるのですが、捨て金のようなものになっていました。

さて、TVでのリコールCM費用はというと、素材制作費、15秒スポット、約3900回放映で大体1億8千万円強でした。在京キー局4社分だけで1億円前後と記憶しています。
ひとたび重大製品事故を発生させリコール実施となると、周知するためだけでも巨額の費用がかかります。実際、ある中小機器メーカーが製品事故を発生させ法令に基づきリコールを実施、新聞に広告掲載したものの、その時点で資金が尽き倒産してしまった例がありました。ユーザーは置き去りです。

今はWebやSNSがあるだろうといわれるかもしれませんが、リコールは早期に周知徹底しなければならず、どれかひとつのメディアだけでは不特定多数のユーザーに周知できません。TV、ラジオ、新聞など複数のメディアを活用しなければならないのですが、それには上記のとおり多額の広告費用がかかります。

ひとたび重大製品事故を発生させたら企業はどうなるのか、重い教訓となりました。

次回は記者会見について、です。今月中に終わらせないと。

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カテゴリ:リコール

2012/07/20 Fri. 00:02 -edit- Trackback 0 / Comment 0

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